黒土 第一交通産業 創業者会長「私の人生と経営哲学」テーマに講演
大分大学100周年記念オンライン講義「会社研究」で90分
約200人の学生及び経済学部同窓生が受講
2020年9月1日付・ 第496/201号
【福岡】第一交通産業株式会社の黒土始・創業者会長は8月24日、大分大学経済学部の同窓会「四極会」(しはすかい)が行う講義「会社研究」で講演した。
大分大学創立100周年を記念した行事の一環で、当日はオンラインにより講義が行われた。
大分大学の講義「会社研究」は、地場企業のトップが講師を務め、同学出身の黒土氏は最終回(第15回)の講師として「私の人生と経営哲学」をテーマに90分講演した。約200人の学生及び経済学部同窓生がオンライン受講した。
講演内容は、「私の人生」「起業家と起業家精神」「私が行っている事業」について。受講した学生からは「現場主義で特に大切していることは何か」という質問があり、黒土氏は「まず基本から学び、人(お客様、従業員)を大切にすることだ」と答えた。また、学生から「98歳で現役の秘訣は何か」との質問があり、黒土氏は「謙虚にしておごらず。追求心をもって行動することだ。どんなに苦しいときでも、解決への道が開けると信じている」と答えた。
さらに、「戦争や起業など多く経験されてきたと思うが、今までで一番苦しかったことは何か。また、その苦難をどのように乗り越えてきたのか」との質問があった。これに対しては、「大分商業学校(現・大分大学経済学部)中退後、招集され兵役したが、幼少のころから信仰していた不動明王様への信仰心が心の支えとなった。親でも友人でもいいので、心の支えを持つことが、人生において大切だ」と答えた。
黒土氏は講義で「女性は有能な人が多く、自宅でもできる職を身につけるべきた」と語ったことに対し、「在宅ワークの支援や制度を取り入れている企業が増えてきているので、自分もそういった制度を利用しながら、育児と仕事を両立させていきたい」との感想があった。
黒土氏は最後に、これから社会に出る母校の学生に向けて「両親、先生、目上の人に感謝し、人を大切にすることが大事だ。また、たいへん難しいことだが、信念を持ち、自分でよく考え行動することだ。大分に誇りを持ち、勉学に励み、これから世の中で活躍してほしい。迷ったときは、手紙でも電話でも、何でもいいので、相談しに来てほしい」と述べた。
写真:上=講演する黒土創業者会長、下=学生の質問に答える黒土創業者会長(右)