神戸市が補助 コロナ感染予防策の一環
妊婦を守るマタニティタクシー 1億9千万円
兵協発行20枚綴タクシークーポン券が採用

2020年8月1日付・第494/199号

マタニティタクシー用のタクシークーポン券(500円×20枚綴)の表紙

【兵庫】兵庫県タクシー事業協同組合(神戸市灘区、枝松七郎理事長)が発行するタクシークーポン券が7月、神戸市の「新型コロナウイルスへの感染を恐れる妊婦の不安を和らげようと、妊婦中の女性にタクシー代を補助する方針」に採用された。通称は「マタニティタクシー」。健診のために産婦人科に通う用途だけでなく、日々の買い物など外出全般で使える。6月の市補正予算に盛り込まれた。

このクーポン券は額面500円の券が20枚綴りになっているもので、運賃が初乗り額の660円の場合はクーポン券1枚に現金160円をたして運転者に渡す。逆にクーポン券2枚の場合は、340円のおつりを受け取る。兵庫県タクシー事業協同組合加入事業者だけでなく、神戸市内129社約5400両で使用できる。神戸市の補助金額は、1億9000万円。一冊20枚10000円×1万9000人分。クーポンの有効期限は、令和3年12月31日。

神戸市は「市内の昨年の出生数は約1万人。補助の対象は、現在出産を控えている人だけでなく、今後妊娠する人も加えて1万9000人と算定した。電車やバスの利用を回避することで移動による感染リスクを減らし、安心して出産に臨んでもらうのが狙い。一方で、外出自粛の影響で、利用者減にあえぐタクシーの利用促進につなげられれば」としている。

「マタニティタクシー」には、防水シート2枚、バスタオル1~2枚、ビニール手袋、アルコール消毒スプレー、ゴミ袋、これらの備品を収納する袋等が用意されている。

利用は、①神戸市内に住所がある人(令和2年7月27日以前に市外転出した人方を除く)②令和元年7月1日から令和2年12月28日までの間に妊娠の届出をした人。クーポン券は、令和元年7月1日から令和2年7月27日までの間に妊娠の届出をした人には、8月以降、簡易書留で順次、当該住所地へ郵送する。7月28日から12月28日までの間に妊娠の届出をした人には、妊娠届出時に窓口で母子健康手帳と一緒に渡される。不要の場合は申し出が必要。

問い合わせは、神戸市こども家庭局家庭支援課まで。電話番号は、神戸市総合コールセンター(078ー333ー3330)。

写真:マタニティタクシー用のタクシークーポン券(500円×20枚綴)の表紙