全タク連 7月定例正副会長会議
渡辺自民議連会長、盛山議連事務局長が出席
新しい生活様式と地域移動の両立

2020年7月11日付・第492/197号

【東京】全タク連(川鍋一朗会長)は7月6日、東京都千代田区の「自動車会館」大会議室で、三密を避けた形で7月正副会長会議を開いた。当日は、自民党タクシー・ハイヤー議員連盟の渡辺博道会長、盛山正仁・幹事長兼事務局長が出席し、各副会長の意見を聞いた。宮城の佐々木昌二氏に代わり、秋田の佐々木宏行会長(キングタクシー社長)が副会長に就任したことが発表された。

冒頭、川鍋会長は九州の集中豪雨の犠牲者と被害者に対し哀悼の意を表した上で、「コロナ禍で、これほど議連のありがたみを感じたことはない。運賃改定が延期されたときも、先生方には、何十回もご活躍いただいた」と謝意を表明した。

その上で、「本日は、第二波、第三波が懸念される中、全国の皆さんから新型コロナウィルス感染症拡大の影響による課題を聞かせてほしいということで、自民タク議連の渡辺会長らに来ていただいた。一見勝之・国交省自動車局長らには、雇用調整助成金についても、タクシー独特の隔日勤務制度の扱いをどうするかなど、細かい部分まで対応していただいた。これも、普段から毎月、正副会長会議に出席していただいて、信頼関係ができているからではないかと考えている」と述べた。

ライドシェア関連では、「規制改革推進会議で、産業競争力アップ、新しいデジタル社会に向け、障害になっている業法があるのではないかということで、今回、トラック、バス、タクシーがやり玉に上がっている。全ト協会長の坂本克己・最高顧問と密接に対応していきたいと考えている」とした。

渡辺・自民タク議連会長は「九州を中心とする豪雨災害で亡くなられた人、被災された人たちに心から哀悼の意を表したい。これから、党本部で豪雨対策会議がある」とした上で、「新型コロナウィルス感染症対策に取り組んできた内容について、再度皆さん方に理解していただき、大いに活用していただきたい。新型コロナウィルス感染症の拡大で、どのような状況になっていったかというと、移動してはいけない、外出してはいけない、とうことは経済が止まってしまう。少なくとも、感染拡大を抑止するためには、このようなことが必要かな、と強く思う。

医療機関の拡充、それぞれが防護対策を行うということが、たいへん重要だ。第一波が収束しつつあるが、東京では、引き続き百人を超える感染者が出ている。このような状況を見るとき、感染拡大を抑止することと、経済を再生していくという二点を求めていかなければならない、たいへん重要な時期に来ているのではないかと思っている。そうした中、議連としてタクシー業界の立ち位置を理解しなければならない。移動が抑制されていくということは、その間、タクシーが利用される確率が、だんだん低くなっていくということだ。そうなると、この業界の商売が成り立たなくなる。

経済を活性化していくためには、移動を進めていくことも大事だが、同時に新しい生活様式を踏まえて対応することが必要だ。だから、今までのような、どんどん来て下さい、式の経済対策は難しいのではないかと思っている。この経済対策で大きなもので、持続化給付金が200万円ある。また、全国民に10万円を給付した。いちばん大事なのは、雇用を確保するということで、雇用調整助成金の限度額をアップし、1万5千円にした。雇用を確保し、事業を継続することができるかどうか、という点を重点的に対応してきた。

皆さん方には、第二次補正予算で認められた地方創生臨時交付金2兆円、一次で1兆円ある。トータルで3兆円という臨時交付金がある。これは、地方に振り分けられるので、市町村、道府県にいろいろなアイデアを出して予算を確保することが大事だ。栃木県の宇都宮では、初乗運賃を無料にして餃子を買いに行ったり、地域を移動する際に、初乗運賃との差額を利用者が支払えばいいというものだった。支払いは90円だったり、かなりインパクトのある政策だった。商工会議所と事業者が連携することでできた。今までにない発想で進めていくことが大事だ。何故必要か、地域経済を活性化することが、たいへん重要だ。地域経済が疲弊してしまったら、日本そのものの経済が成り立たなくなってしまう。

これは、一業界のためだけではない。地域経済のために進めていく。地元のタクシー業界、行政から各支局も一緒になって、新しいサービスをしていくための仕組みをつくる大事なときが来ている。皆さんがたの知恵を出し合い、タクシー業界、ちょっと違うな、本当に地域にとって必要だ、ということを多くの市民に感じ取ってもらいたい。今、たいへん厳しい経済状況かもしれない。地域経済のための頑張っている姿を市民の皆さんに知っていただける場になればさいわいと思っている。我われもしっかりと応援していく。議連メンバーも、それぞれの地域を担当する副会長がいる。その副会長と連携しながら、お互いに良い形で経済を活性化していくことに期待している」と述べた。

盛山・幹事長兼事務局長は「タクシーは道運法に位置づけられている公共交通機関だ。この公共交通機関ということをしっかりと強く主張していかなければならないと感じている。シェアリングエコノミーなどと言われているが、安全・安心で乗れるのはタクシーだ。コロナ禍で感じるのは、病院に行く人の足になるのは、タクシーしかない。皆さんは、たいへん厳しい状況の中にも、運行を続けていただいた。これからも、しっかりと運行を続けていける社会にしていかなければならない。

特に今、少子高齢化社会で、昨年の出生数は87万人。ベビーブームの時代は240万人だったので、半分以下になっている。少子高齢化は加速度的に進む。佐々木副会長の地元、秋田県が今、最も高齢化率が高い。65歳以上の人口は34%。2045年には、65歳以上の人口は40%以上が20を超える都道府県が出現すると予想されている。秋田県では50%の高齢化率になる。平成は30年ほどだったが、これから日本は25年の間に、あっと言う間に変わっていく。そういうことを見据え、地域の人のためにどうやって移動を確保していくのか。そのためにタクシーにどのような支援を政治がしなければならないのか。しっかりとやっていかなければならない」と述べた。

写真:冒頭、あいさつする川鍋会長、その左は渡辺博道・自民タク議連会長、盛山正仁・自民タク議連幹事長兼事務局長の順