近畿ハイタク協議会、本運賃改定の早期実施を要請
2府4県の協会長、川本・京タ協副会長、濱本・全個協近畿支部長が危機感

2019年9月21日付・第469/174号

請書を手渡す坂本会長(左)と受け取る八木一夫・近畿運輸局長(右)

【近畿】近畿ハイタク協議会(坂本栄二会長)の正副会長、京タ協の川本恵三副会長は9月12日、大阪市中央区の近畿運輸局を訪問し、八木一夫・近運局長に「自動認可運賃及び公定幅運賃に係る公示(令和元年8月30日付け)に関する申し入れについて」と題する書面を手渡し、近畿地区の9運賃ブロックから提出されている運賃改定申請を早期実施するよう求めるなどした。

書面では、運賃改定を消費増税に伴う改定と本運賃改定を分けて短期間に2回実施することは、利用者に負担感や混乱を生じさせる恐れがあることから、近運局と協議・調査の上、同時に実施する予定で取り組んできたとした上で、「これらの通常の運賃改定(本運賃改定)申請の内容は、安倍政権の掲げる働き方改革、そして初乗り短縮運賃等運賃制度の改善及びスマホ配車アプリ、キャッシュレス決済用端末機、UDタクシーの導入をはじめとする設備投資等利用者利便の向上を目的としたものであり、改正タクシー特措法に基づく特定地域及び準特定地域に関しては、地域協議会において消費者代表、地方自治体をはじめとする各構成員に充分説明をし、また、消費者団体への説明会においてもご理解を頂いた」と経緯を説明。「このような事情が全く考慮されず突然の方針変更がなされたことにより、これらの地域のタクシー事業者にとっては、想定していた増収効果を逸失するばかりではく追加の費用負担も発生する等深刻な影響を及ぼすものと懸念しており、誠に遺憾」と強調。次の3点を要請した。

①通常の運賃改定を可及的速やかに実施する。実施までの見通しを明らかにする②(本運賃改定を予定していた)9運賃ブロックのタクシー事業者に、タクシーメーターの改定コスト等、今般の措置による影響を考慮した支援③働き方改革の推進、インバウンド対応の推進等タクシー事業の進化のための支援。

写真:請書を手渡す坂本会長(左)と受け取る八木一夫・近畿運輸局長(右)