預かり減車の要望受け 阿部自交部長がコメント
休車の「出し入れ自由」は受け付けられない
本当に制度として必要か意義づけが必要

2015年4月21日付・第330号

【大阪】近畿運輸局の阿部竜矢・自動車交通部長は4月15日、前日の14日開催された和歌山市域タクシー準特定地域協議会で、(一社)和歌山県タクシー協会の豊田英三副会長、田畑孝芳・(一社)和歌山県ハイヤー・タクシー協会会長が「預かり減車」創設を早急に求め、(一社)大阪タクシー協会の関淳一最高顧問が特定地域指定を睨み、「預かり休車」創設に意欲を見せていることに関する本紙の質問に答えた。

阿部部長は、「そのような論議があることは承知しているが、まず最初に、本当にそのような制度が必要なのか、意義づけが必要だ。近畿の準特定地域協議会や特定地域協議会で出た意見だから、近畿運輸局サイドで決められるかというとそうではない。全国的な取り組みであり、本省マタ―だ。私見だが、改正タクシー特措法の趣旨からも、労働者の待遇改善にどう連動するかが明確になっていなければならないと思う。『出し入れ自由』は受け付けられない。例えば、実車率がこうなったら何両戻せるかなど、明確な基準を設ける必要があると思う。いずれにしても難しい問題という認識には変わりない」とコメントした。

特定地域は明らかな供給過剰地域という定義があるが、準特定地域からも「預かり減車」「預かり休車」の要望があるのが現実。地方では状況は改善されるどころか、運転者不足、需要減少、人口減少の中で、活性化だけが対策ではないことが浮き彫りになっている。