4期目の全京 小野高明理事長にインタビュー
組合員減少で 賦課金2800円に引き上げる
オール京都により事前試験制度の積極活用を

2014年12月21日付・第318号

【京都】全京都個人タクシー共済協組は12月13日、京都市伏見区の「京都自動車会館」で、第51回通常総代会を開き、任期満了に伴う役員改選で小野高明理事長を再選。賦課金を現在の月額2500円から2800円に引き上げることを了承した。本紙は12月17日、4期目となった小野理事長に抱負を聞いた。小野氏の発言要旨はつぎの通り。

危惧しているのは組合員の自然減少だ。運営的にもつらいところで、事前試験制度が実施されれば、それを各団体で取り組むのか。オール京都個人で取り組んで、これからの減少をトータル的に考え、協同組合間で同調してやってこうか、という話をしようと考えている。

京都は今、全個協傘下だけではなく、他の3団体もあるので、そうした団体の意見も聞いていきたい。各団体の諸問題の中には共通したものもあると思う。その課題と共に個人タクシーの質が問われているので、オール京都個人として質の向上に取り組みたい。今個人タクシーになる人はかなり高いレベルで入ってこられる。過去に個人タクシーになった人の方が質が悪い。その辺の自反省をしながら、これからは本当に選んでいただける個人タクシーをオール京都でどう取り組むかが、これからの課題だと考える。

減少は平成20年度からのデータを見ると、全京だけで250者(両)減り、現在は950組合員となっている。平均で年間35~40者。今後は減少数が加速するのではないかと見ている。平成30年を目標にいろいろな改革・改善をしていくことが必要とだと思っている。全京では700組合員が今後、ひとつのターニングポイントになるのではないか、と思っている。今から改革・改善が必要だということを訴え、考えている。

相互利益の上で、対利用者ということを大きく旗を揚げていかないと、我われは潰れてしまう。三ツ星にしても、これからは地域にどれだけ貢献して受け入れられているかを計っていかないと、本当の三ツ星にならない。そうした方向に向けステップアップしていければ、と思っている。東京だけでなく、各地で優良運転者制度ができてくると思う。その時に三ツ星が大きな役割を果たすのではないか。

全個協傘下以外の団体も全個協を認めている。そこで、何か共通の課題に取り組もうと今、清掃活動、街頭指導等を行っている。今後、地域で優良運転者制度ができると、アウトサイダーと言われる組織外の人でも、三ツ星に参加できるようにしていき、互いにやっていけるように、オール京都個人で考えて制度をつくっていかなければならないと思う。それは今後の全国共通の認識になっていく。三ツ星への参入を拒んではいけない。

京都の個人タクシー7団体の今後の課題は、皆で話し合い、200人余りの団体に入ってない人たちを事前試験制度を通して、再度個人タクシーに呼び込むことになっていくだろう。7団体のどこへでも、好きなところへ行けば譲渡譲受ができ、三ツ星運転者にもなれるという受け皿制度をつくらないと、アウトサイダーは自然に減少していってしまう。どこかの団体が増えれば、個人タクシー全体は減らない。そうした提案をしていきたい。