富田会長「川鍋氏に全タク連会長も」の考え
4月の正副会長会議で、記者団退席後に吐露
6年後の東京オリンピック睨み、大政奉還?

2014年4月21日付・第293号

【大阪】大タ協・第24回理事会で足立堅治・専務理事が4月9日の全タク連正副会長会議を報告する中で、東京タクシー協会会長が内定している川鍋一朗氏(日本交通社長、全タク連・東タ協副会長)に富田・全タク連会長が全タク連会長も引き受けるよう要請していたことを明らかにした。川鍋氏が率いる東京・日本交通は先ごろ、念願の大阪進出を果たしたばかり。

富田会長は正副会議の席上、「規制緩和論者が多く、至るところで新法に対し反論を行っている。その点では心配している。規制緩和論者は声が大きく、これに対して反論していかねばならない。反論は、新法でできた道をキチンを実施していくことだ。それが新法を作っていただいた人たちに対する御礼にもなる」との考えを示した。

その上で、「東京タクシー協会の会長を任期途中で降りることになった。東京は特にオリンピックを控えており、今後は活性化に注力していかなければならないし、特定地域指定要件がどのようになるか分からないが、適正化にも取り組まねばならないので、優秀な人と交代したい。後任には川鍋副会長を指名して了解された。全タク連も同様に後退してほしいと要請したが、そちらの方は川鍋氏に固辞されたので、もう少しやることになったのでご理解願いたい」とした。

これに対し、川鍋副会長は「10年、20年先の話になると思っていたので、予想外ではあるが、東京の会長を引き受けることになった。オリンピックを控え、一日も早く活性化を実現させたい。どんどん前倒しで、東京のタクシーは変わったと言われるようにしていきたい。皆さんのご指導をお願いしたい」と抱負を語った。