消費増税前の新法施行を
富田会長、10日の正副会長会議で意向

2013年10月14日付・第271号

【東京】全タク連・第53回全国ハイヤー・タクシー事業者大会で待望のタクシー新法案の中身が発表できるか、どうかというところまで煮詰まっていることが10月10日、東京・千代田区の「自動車会館」で開かれた全タク連正副会長会議の富田会長発言で明らかになった。富田会長は全会一致で新法を成立させるためにも、会員の団結が必要と訴えた。

富田昌孝会長は正副会長会議の冒頭、タクシー新法制定に向けた動きに触れ、「各地で地味な努力をしていただいている。一歩一歩前進しており、感謝を申し上げる」と表明。

今後の動きついて、「法案が煮詰まってきたら、お集まりいただき、丁寧な説明をしていきたい。経営委員会を同時に行い、各協会の総意を得ながら、新法成立に向けて進んでいきたい」と述べた。 消費増税を絡ませ、「来年の消費増税が決まった。何としても新法を間に合わせたい。私たちが新法を作成している意味は、需給調整、供給過剰を是正するということ。もう一つは運賃問題。ダンピング競争で利用者を囲い込むということもあり、各地域の市場と運転者の賃金を乱す。需給と運賃問題の心配なしに安心・安全のために頑張っていかねばならない。新法成立には、特別委員会の坂本克己本部長と三浦宏喜委員長の2人に任せておけばいい、というのではなく、全タク連が一体となり、やり遂げる のだという気持ちが大事だ」と強調。

「臨時国会会期は10月15日から12月初旬とひじょうに短い。何とか、議員の先生方にお願いして成立させてほしい。10月30日、名古屋で開かれる第53回全タク連全国ハイヤー・タクシー事業者大会には法案の中身が発表できる、という気がしている。大きな前進の機会にしたい。当日は自民タク議連の金子一義会長、国交省の幹部も出席される。私たちのエネルギーを団結で示し、どうしてもやってやらねば、という気持ちになってもらうことが大事」とした。

その上で、「私は故・新倉尚文前会長の後を引き継ぎ6年になるが。皆さん方には重労働をさせていると思っている。(これが)もうすぐ終るといいな、と思っている。早く終わらせ、もう少し前向きで正常な全タク連の使命を果していきたい」と自身の去就発言かと思わせる締め括りをした。