労組主催セミナー、経営コンサルタントが講師
2014年7月11日・第302号
交通労連関西地方総支部ハイタク部会と関係経営者で構成する大阪ハイタク協議会が7月4日、大阪市内で恒例の労使セミナーを行い、関係者110人が参加した。
労働組合による企画としては異色だったのが、船井総研出身で、現在粕井経営研究所代表でチーフコンサルタントを務めている粕井滋氏の講演があったことだ。
粕井氏は講演で、労組の招きであることに臆せず、ズバズバ持論を展開していく。それに対し、ほとんどの組合員がナルホド、と納得していたようだ。粕井氏は講演の最後で、自ら考案したというA4判のコピー用紙に印刷した「マンダラ」を配り、「小学生のころ、一番楽しかったことを8つ書いて下さい」と言い、10分程度待つ。
統計上、2、3個書けていれば上出来なのだそうだが、ある人は8個全て埋めていた。すかさず、粕井氏は褒めながら、一つひとつ聞いていく。あまり時間をかけずに書いたものにその人の本音が潜んでいるという。
アンケートの回答を万能のように思う人もいるかもしれないが、ほとんどの人は「こう書いたらどう思われるか」などとよそ行きの回答をしているのだそうだ。だから、そのアンケートを基に商品開発をすると失敗する。
粕井氏はあるスーパーが倒産する前、こっそりと搬入口から入った。すると、繁盛していたときは先入れ、先出し商品がキチンと陳列されていたのに、その時すでにグチャグチャで何が何だか分からなくなっていた。そして間もなくそのスーパーは倒産したという。
<山田>
※7月11日付・旬刊「トラポルト」第302号「正論・対論」より/写真:7月4日、大阪市北区の「グラン・アーモ・タマヒメ」で開かれた交通労連関西地方総支部ハイタク部会が主催した労使セミナーで講演する粕井氏