都市型ハイヤーと深夜割増廃止にメス

2014年2月17日・第286号

国交省は2月15日、都市型ハイヤーの定義付けと深夜割増廃止等の認可条件に関するパブリックコメント公募について、HPで公示した。

土曜日の公示なので、行政当局へ問い合すこともできず、あわてて掲載スペースを割いた。内容はひじょうに厳しいものになるもようだ。2つのパブコメには、ともに違反した場合には届け出や認可を取り消す旨が付されている。

深夜早朝割増廃止では、10日行われた京都市域の準特定地域協議会で、全自交関西地連の塚本新二委員長が深夜割増賃金と深夜割増料金の因果関係について、出席していた京都労働局労働基準部の菅森英高・監督課長に確認している。

塚本氏は去る1月28日、伊東市で行われた全自交労連第90回中央員会でも京都で広がりを見せ始めた深夜早朝割増廃止について、問題意識をもって発言した。

すでに顕在化されている遠割問題は運転者も何が問題なのか身をもって理解できるだろうが、徐々に広がり始めた問題に対しては、分かりにくいということもあるだろう。今回の国交省のパブコメは、そうした疑問に答える格好で公示されている。

だが、これらパブコメは1カ月後、本当に公布・施行されるのか疑問だ。というのも厳格化は今後の認可申請に限られ、既得権が残ることが垣間見えるからだ。時間制だけが認められることになる都市型ハイヤーも含め、取材を深めた上で言及したい。

<山田>

※2月17日付・週刊「トラポルト」第286号「正論・対論」より/写真:2月10日、京都市伏見区の「京都自動車会館」で行われた京都市域交通圏タクシー準特定地域合同協議会