新地域協議会へはスムーズな移行を

2014年1月1日・第280号

ことしは業界が待望したタクシー新法実施の年。1月27日施行される新法に基づき、2月に入ると、各地で新たな地域協議会が開催される。

新地域協議会では、これまで会長や座長に指名され、事務局も担ってきた運輸局は「黒子」に徹するとしている。理由は今回から地域計画を認定する立場になる運輸局が会長や事務局になれば、「自己中毒」を起こすようなものだからだという。

旧地域協議会でも、事業者が実施する特定事業計画を運輸局が認定していたのだが、それとこれとは別ということだ。地域計画と特定事業計画が究極的にどう違うのかは別にして、執行側と認定側が別々になり「コンプライアンス」を遵守しないといけない何かがあるらしい。

そのおかげで、業界内には待望の新法にもかかわらず、「誰が新地域協議会のメンバーを決めるのか?」ということから新会長の人選に至るまで、どうしたらいいのかという、プチ混乱が起きている。

そこで当初は「もうあなた方とは関係なくなります」というような意味合いの発言をしていた運輸局は最近、「それは形式的なことで、実際にはいろいろと黒子として後押ししますよ」という言い方に変わってきた。

新地域協議会ができるまでは今の会長が暫定的につなぐということは、その背後にある事務局もそれまでは責任をもつということになるのが常識的な解釈。新たな協議会へはスムーズな移行を願いたい。

<山田>

※1月1日付・週刊「トラポルト」2014新年特別号・第280号「正論・対論」より/写真:昨年(2013年)12月19日、大阪市中央区の「大阪合同庁舎4号館」で開かれた第10回・大阪府タクシー特定地域合同協議会(旧法に基づく最後の地域協議会)