大阪の運賃改定申請がスタート
会長会社の商都交通が「公定幅運賃の変更要請」
初乗り距離を1.7キロメートルに短縮


【大阪】三野文男・商都交通社長(大阪タクシー協会会長)は3月30日、大阪運輸支局に公定幅運賃の変更要請を提出した。これにより、大阪運賃ブロックの運賃改定申請がスタートした。

  3カ月後の6月30日までに大阪府下の法人事業者が保有する車両の7割(ハイヤーを除く)に相当する事業者からの運賃変更要請と運賃改定申請が提出されれば、審査がスタートする。個別申請の遠距離割引運賃や深夜早朝割増運賃・料金の継続・変更は、その後の8〜9月に申請が受け付けられる。

  大阪運賃ブロックの対象地域は大阪府下全域で、運賃改定には特定地域の大阪市域交通圏、準特定地域の河北交通圏、北摂交通圏、河南交通圏、河南B交通圏は公定幅運賃の変更要請、泉州交通圏など他の営業区域は自動認可運賃の上限変更申請を提出する。

  商都交通が提出した運賃変更要請は、特定大型・初乗り1・7キロメートル730円、事後加算は距離制189メートルまでごと80円、時間距離併用1分8秒までごと80円、時間制・初乗り3500円、大型・初乗り1・7キロメートル700円、事後加算は距離制200メートルまでごと80円、時間距離併用1分16秒までごと80円、時間制・初乗り3150円、普通車・初乗り1・7キロメートル680円、事後加算は距離制246メートルまでごと80円、時間距離併用1分29秒までごと80円、時間制・初乗り2800円。増収率は11・4%。初乗り運賃構成比46・3%、加算運賃構成比53・7%。初乗り値上げ率15%、加算平均値上げ率8・3%。

  三野氏は「私は会長就任当時、『初乗り距離2キロメートルについては、東京・横浜が初乗り距離を短縮すれば、関東運輸局管内ではわずかの地域での適用となり、北海道から沖縄までで初乗り距離2キロメートルを適用する地域はほとんどなくなる。そうした中で、大阪が初乗り距離2キロメートルを堅持するのは難しくなる。初乗り距離短縮についても腹つもりをしておく必要がある』という旨の発言をした。今回、初乗り距離を1・7キロメートルに縮めたのは、先の運賃アンケートの結果を重視した。1・6キロメートルから1・9キロメートルまで幅を持たせれば、全体の5割程度が希望している。公定幅運賃の変更要請の理由は、労働条件の改善・向上を通じて、新しい労働力を業界に迎え、サービスの向上、一層の安全運転の確保に資したいということと、今年になり、大きな自動車事故が続いており、タクシーは少量の旅客自動車運送事業だが、自動ブレーキの導入など安全技術の拡大が国土交通省でも検討されている。そうした車両への代替資金の確保に備え、さらには経営収支の改善を図るのが目的。大阪の運賃改定は消費増税に伴う値上げを除き、21年行われていない。全国同じ道路運送法の下で経営しており、大阪だけが安い運賃による経営が難しくなる」と述べた。

  一方、運賃改定に際し、利用者に対する説明等については「広報担当副会長が準備している。私が会長として発言するよりは、多くの人にアイデアを出してもらい、そこから選択して活用していきたい」と述べるに留まった。