橋 ウーバージャパン社長
本紙にタクシーとの接点を語る


本紙はこのほど、10月6日に淡路島で兵庫県民局の要請で地元タクシー事業者にウーバーの説明等(研究会)を行ったウーバージャパンの橋正巳社長に、タクシーとの接点などについて聞いた。

  ――  淡路島で予定されるタクシー配車について

    トラポルト様での既報(下欄に掲載)の通り、兵庫県にご要望をいただき、淡路島内タクシーのウーバーシステム導入(実証実験)研究会において、当社サービスの説明を行いました。本件に関して、これ以上当社からお伝えできることはございません。

  ――  京丹後と中頓別で実施している実証実験との違いは?

    京都府京丹後市丹後町では、道路運送法第78条第2項に定める自家用有償旅客運送のうち、道路運送法施行規則第49条第1項第2号に定める公共交通空白地有償運送に基づき、地元の「NPO法人 気張る!ふるさと丹後町」が運行主体として、Uberの技術を活用した公共交通空白地有償運送(通称:ささえ合い交通)を2016年5月26日より運行しています。地元の方の通院、買い物のほか、ユネスコ世界ジオパーク認定「山陰海岸ジオパーク」などもある風光明媚な場所を訪れる観光客にも活用されています。

●ささえ合い交通概要
運行開始: 2016年5月26日
運行主体: NPO法人 気張る!ふるさと丹後町
運行区域: 乗車は丹後町のみ。降車は京丹後市全体
料金: 最初の1.5qまでを480円、以遠は120円/km
運行時間: 8:00〜20:00(365日)
主な利用者: 丹後町民、来訪者(国内、国外含む)
ドライバー: 法定要件を満たした地元住民ドライバー(18人)

  北海道中頓別町では、中頓別町の取り組みとしてUberのICTシステムを活用したライドシェア(通称:なかとんべつライドシェア)の実証実験を実施しています。地元のボランティアドライバーが運転し、高齢者を中心に病院や買い物など、さまざまな用途で利用されています。

●なかとんべつライドシェア概要
運行開始: 2016年8月24日
運行区域: 乗車は中頓別町のみ
降車はドライバーと相談の上、中頓別町外でも可とする。
料金: 実費分。
運行時間: 8:00〜0:00(365日)
主な利用者: 中頓別町民、来訪者(国内、国外含む)
ドライバー: 地元のボランティアドライバー(16人)

  ――  対象を自家用車ではなくタクシーにした理由は?

    当社では、2014年に東京でサービスを開始した当初より、タクシー会社やハイヤー会社と提携してサービスを提供しております。現在では、海外からの訪日旅行者の増加も相まって、供給が需要に追いつかない状況にあり、ユーザーからのニーズに応えるべく、継続的にタクシー会社やハイヤー会社との提携を拡大していきたいと考えています。

  ――  中国の皇包車が国内で白タク行為をしているが、どう思いますか

    都市の交通は、透明性が高く、安心・安全でなければなりません。皇包車がどういったサービスを行っているのかを把握している訳ではありませんが、日本において法律に反するサービスを提供しているのであれば、不安を煽るだけだと思います。

  ――  国内にある他の配車アプリをどう思いますか

    当社はテクノロジーの会社であり、アプリは数千名のエンジニアが日夜、使い勝手やサービスの向上に取り組んでおり、日本のみならず、海外でも利用いただくことが可能です。そして、日本の方は日本語で、海外の方は中国語、韓国語、英語、フランス語、スペイン語など、50近くあるご利用いただける言語の中で、自分たちの言葉でアプリを使うことができ、運転手と乗客が違う言語を使う場合でも、アプリ上では不自由なく行き先に送り届けることが可能です。

  その結果、世界77の国と地域、600都市以上で、毎日1,000万回以上の乗車をサポートできており、これだけの規模でサービスを提供できるのが当社の強みだと考えています。

  ――  タクシーを対象にしたとき、20%の配車手数料とダイナミックプライシングについて

    国内での配車手数料などの契約の詳細については公開しておりませんが、日本のルールに従った形でサービス提供を拡大していきたいと考えています。

  ――  タクシー業界が希望すれば、説明会を開く可能性はあるのですか

    ご要望の趣旨にもよりますが、協力できるところはぜひ検討したいと考えています。

  ――  今後、タクシーとの関わりと協業の可能性について

    アジア諸国では、すでに様ざまな現地のタクシー会社と提携をしており、弊社のテクノロジーを活用することで、タクシードライバーの売上・収入の向上に貢献しています。東京ではハイヤー会社やタクシー会社と提携して、2014年3月からサービスを提供しています。現在、東京都内でもユーザーが恒常的に増加しており、需要に供給が追いついていない状況で、ユーザーの利便性拡大のためにも、タクシー会社やハイヤー会社との協力関係を加速、拡大したいと考えています。

  ――  タクシーだけを相手にしたアプリ配車に特化するなら、話を聞きたいとするタクシー事業者もいます。このことについて、どう対応されますか?

    東京ではハイヤー会社やタクシー会社と提携してサービスを提供しておりますが、公共交通空白地である京丹後市丹後町と北海道中頓別では、持続可能な交通のために当社のテクノロジーをご活用いただいております。現在、日本各地で当社のアプリを開いている方が大勢おり(左図参照)、これらの方々が安心して移動できる環境を構築できるのであれば、ぜひタクシー事業者の方々と話し合いをしてまいりたいと考えています。

  ――  ありがとうございました