京都市域交通圏 初乗短縮 公定幅運賃変更要請書提出
都グループとヤサカグループ 「ちょい乗りで初乗400円」
4月6日現在、申請率24%。南部の小規模事業者の出方見守る


【京都】準特定地域の京都市域交通圏で4月3日から公定幅運賃変更要請書の提出(運賃改定申請)が始まった。

  初日に要請書を提出したのは都タクシーグループ3社(筒井基好社長、都タクシー・都大路タクシー・西都交通)と彌榮自動車(粂田佳幸社長)。都タクシーグループ3社がトップを切って提出した。

  5日にはヤサカタクシーグループの洛陽交運、第二ヤサカ交通、山城ヤサカ交通が提出した。3日提出の要請書の内容は別表(割引運賃除)の通りだが、都タクシーグループ3社は初乗り距離を1`に短縮して400円(小型車のみ)、ヤサカタクシーグループ4社は初乗り距離を1.2`に短縮し、中型車と小型車を統一して普通車として450円にしたいとしている。

  改定率は、都タクシーグループ3社の小型車で、初乗り15%、加算14.1%。彌榮自動車の普通車で、初乗り6.25%、加算22.43%。

  東京のような「運賃組み替え」方式ではなく、上限運賃の改定を目指す。

  公定幅の上限改定審査が開始されるには、最初に要請書が提出された4月3日から3カ月後の7月3日までに京都市域交通圏の全法人車両数6291両の7割となる4404両分の事業者の要請書の提出が必要。

  7割の提出が達成された後、車両数比5割を上回る事業者を標準能率事業者に選定。原価計算書の提出を求め、標準利益率を加え、収支率が100%を下回れば審査が開始される。審査が行われれば、早ければ来年1月上旬に新公定幅運賃が公示され、30日後の2月上旬に実施となる。

  4月5日終了時点で、都タクシー327両、都大路タクシー54両、西都交通135両、彌榮自動車541両、洛陽交運270両、第二ヤサカ交通46両、山城ヤサカ交通140両で計1513両分の事業者が要請書を提出しており、提出率は24.1%。

  都タクシーグループ3社の筒井社長は「ウーバーが本格的に活動をはじめれば、国内のタクシー事業者間で運賃競争をすることは無意味になる。事業者の大同団結が必要だ。ジャパンタクシーの全国タクシーアプリには、利用者利便がさらによくなるよう、全国を席巻してほしい」とした上で、公定幅運賃変更要請書提出の背景について、①初乗り距離を1`に短縮して、京都市域の初乗りを400円にすることで話題性をつくり、インパクトを与える ②インバウンドの増加などで、市バスに乗れず溢れる観光客が大勢いる光景をみかけるが、タクシーが気軽に利用できれば、観光客2の人利用で1`以内の利用なら1人当たりは市バス運賃よりも安くなる。市バスを補完する公共交通にする ③運転者の待遇を改善して働き方改革に対応する④ウーバー対策として、一刻も早く初乗り運賃を下げる必要がある――の4点を挙げた。

  彌榮自動車の常務取締役で京都府タクシー協会経営委員長の北川賢持氏には長期出張のためコメントが取れなかったが、日頃から「運賃で競争するのではなく、サービスで競争すべきだ」と語っていた。

  京都市域交通圏で運賃変更要請書の提出が始まったことについて、大阪タクシー協会の三野文男会長(商都交通社長)は6日、「京都で公定幅変更要請書が提出されはじめたというのは初めて聞いた。状況を把握したい。大阪も考えなければならない時期に来ている」との認識を示した。

  また、道野隆・大タ協経営委員長(ふれ愛交通社長)は5日、「大阪だけが『置いてけ堀』という印象を持った。運賃のあり方などについては、5月の大型連休明けに意見交換を行う場を設けたい」などと、京都の動きに刺激を受け、意欲的なコメントを行った。

  京都市域交通圏では、3年前にも17年ぶりとなる運賃改定が上限改定率9.9%で実施されている。

  4月3日付『京都新聞』朝刊一面で「『ちょい乗り』400円台」と紹介された。