ジャスタビ 東京でドライバー登録相談会
全国展開の中、沖縄・北海道に続き首都攻め
3月1日から利用者向けサイト開設か


【東京】株式会社ジャスタビ(三戸格社長)が北海道・札幌に続き、東京でドライバー登録相談会を開催している。東京では2月22日から転職・求人情報サイトのIndeed、バイトルに募集広告を掲載している。

  その実態は「業務委託」。一般的なアルバイトのように時間給で収入が保障されておらず「完全出来高制」。「収入例」には1時間1500円の「報酬」を得ると「1日1万2000円が可能」などと記されている。

  同社の三戸社長は2月27日、「昨年の沖縄に続き、北海道、東京でも実証実験を行うことになった。3月1日には東京でも利用者向けサイトを開設する」と述べ、「全国展開」の抱負を語ったが、東京の次にどこで登録ドライバーを募集する予定なのか、具体的には明らかにしていない。

  ジャスタビは旅行大手・株式会社HISの子会社として昨年4月5日、東京都新宿区に設立された資本金3000万円の企業。HIS那覇営業所のあるビル2階に沖縄支社がある。ここで数十人程度、登録ドライバーが集まったとされる昨年5月23日に登録ドライバーの顔写真とプロフィールを掲載した旅行者向けウェブサイトを開設した。

  しかし、最初から現在の業態があったわけではない。国交省の指摘を受け、何回か「是正」を繰り返し、ようやく現在の業態に。

  昨年5月20日、同サービスの全国展開を視野にすることに危機感をもつ福岡市タクシー協会の中井眞紀会長ら協会幹部が石井啓一・国交大臣を訪問し、白タク行為に該当するなどの問題点を指摘。これに対し、大臣は「中止勧告をする」と答えていた。その矢先、3日後の利用者サイト開設は、ジャスタビ側の挑発行為と受け取られても仕方ない。

  その後、同社は昨年7月20日に経産省の「グレーゾーン解消制度」を活用し、レンタカー利用者(旅行者)と登録ドライバーのマッチング事業(ウェブサイト運営)を照会。その内容は「ドライバーマッチング、ドライバーによる運転役務の提供が、道運法第2条第3項に規定する『旅客自動車運送事業』に該当するかと、レンタカー業者の事業活動がレンタカー業の許可に付される条件に抵触するか」の2点に絞られていた。

  通常は、1カ月程度で回答が出るが、異例の3カ月近くを要し、10月12日にようやく回答が郵送された。国交省が再三、違法性を指摘したためとされる。

  経産省によると、審査は申請書類に基づき行われ、実態そのものは考慮されないという。そうして出された回答の骨子は、①事業者またはレンタカー業者が、自社ウェブサイトに相手方の広告やウェブサイトへのリンクを掲載するなど、事業者とレンタカー業者に業務上の関係があると判断される場合 ②第三者が業として事業者とレンタカー事業者の双方を紹介する場合 ③レンタカー業者の親会社と事業者との間に資本・人的関係がある際、関係を解消しても、実態として事業者への事実上の影響力が解消されていない場合などは、ドライバーと自動車が実質的に一体として提供されていると判断され、ドライバーとレンタカー事業者の行為は道運法に抵触すると判断する――というものだった。

  今年の2月21日〜24日、札幌市中央区の日本生命札幌ビルのHIS北海道本営業本部内で計7回、1回1時間のドライバー向け登録相談会が行われ、続いて東京都新宿区の住友不動産新宿オークタワーのジャスタビ本社でも25日から登録相談会が行われている。各回事前予約制で先着10人を対象にサービス概要とドライバー登録の注意点を説明。来場者には、スマホと筆記用具の持参が要請された。

  沖縄県ハイタク協会の湖城秀實会長は昨年、ジャスタビが利用者向けサイトを開設した直後、本紙に「違法性のあるものについては、やる前に止めて、審査で問題がなければ開業するという流れにしないといけない。特に安心・安全に関し、いざ事があってからは遅い。その辺を十分に踏まえて判断してほしい。ジャスタビについても、そのようなことを想定しないと、何かあったときに、登録ドライバーだけに責任を負わせてもいいのか。企業の責任はないのか。あらためて考えてほしい。私は白タクに間違いないと思っている。ドライバーを提供して対価を得ることに常習性がある。ジャスタビはサイトで紹介手数料を取っており、無許可営業と同じだ」と訴えた。

  湖城会長は、昨年6月の全タク連第105回通常総会で、同様の趣旨で「ジャスタビ反対の決議を」と訴えたが、直ちには取り扱われず、タク議連を通し国会の質問にもならなかった。今、そのツケが東京に重くのしかかろうとしている。