JR京都駅八条口タクシー乗り場移転問題
ショットガン 市側 待機場5カ所提示
来年12月 京都駅南口整備事業 完了予定

(2015年10月1日付・第344号)

【京都】駅前再開発に伴い、乗り場待機場移転工事が進められているJR京都駅八条口タクシー乗り場。現在は完成までの間、仮乗り場で利用者が乗降している。 来年12月(予定)の工事完成後、タクシー待機場は収容59両に縮小されて西側へと移転する。待機車両数が現在よりもかなり減少するため、京都市、京都府警、京タ協などは乗り場から離れた場所に待機場を設け、そこからタクシーを1両ずつ乗り場へ送り込むショットガン方式で対応する。

  すでに近場と約2・5q離れた場所の2カ所に待機場所を借り、そこからかかる時間や運転者の反応を含め、閑散期と繁忙期の2回、実証実験が行われた。

  そして7月、法人・個人のタクシー業界に、株式会社日立パワーソリューションズが企画し、京都市都市計画局に提出した「京都駅南口タクシーショットガンシステム概要説明資料」が配布された。

  その資料には、阪神高速京都線鴨川西ランプ下にある市有地を利用した大型駐車場からJR京都駅八条口タクシー乗り場へと進む、ショットガン方式の流れが説明されている。

  しかし、9月28日、京都市伏見区の「京都自動車会館」にある京都タクシー業務センター研修室で開かれた業務センター幹事会には京都市の担当職員3人が出席し、鴨川西ランプ下駐車場を含む5カ所の待機場案を提出してきた。

  そのうち3カ所は新乗り場から約0・4〜0・7kmの距離で、2カ所は約2・5qの距離。 市の公募で落札された会社の説明資料では、鴨川西ランプ下駐車場からのショットガン方式が行われることが前提になっていたが、決定の際に民主的手続きを踏むため、市側が5カ所の待機場候補地を提示し、費用とスペース等の観点から鴨川西ランプ下に決めてもらおうという意図が伺える。

  費用やスペースの点からも距離的には問題があるものの、鴨川西ランプ下が最有力とされてきた。

危険で煩雑な仮乗り場

  また現在、仮乗り場待機場にしているJR八条口乗り場には多くの問題がある。

  まず、待機場から乗り場へ付けるには、スペースが狭いため、一旦待機場から進行方向の東側に頭を出し、バックで乗り場へ付けるという「離れ業」が必要だ。 ポーターや指導員は不在。後部の安全を確認するため、待機中の運転者は順番に外へ出て交通整理するなどのルールになっている。

  待機場と乗り場の幅はタクシーが2両通れるスペースしかないが、1両分は乗り場に付けるタクシーのスペースに取られる。ところが、利用者を降ろしたタクシーもこのスペースを通って公道へ出なければならない。タクシー同士が接触しかける場面も見かける。

  この煩雑さのため、タクシーが乗り場に着ける時、降車した利用者がバックしてくるタクシーと接触する事故も発生した。

  現状を少しでも改善しようと個人タクシー業界7団体で構成する協議会の嶋田勝一会長(京都市個人タクシー事業協同組合理事長)はタクシー乗り場を当初の位置から東にずらす交渉を当局側と粘り強く行い、現在のような状況にした。

  その嶋田氏は「待機場と乗り場の間が狭いため、タクシーは歩道上にかぶさるようにドアを開けなければならない。そのタクシーに2、3人乗れば車重は増し、車体は数センチ低くなる。そうなるとドアが歩道に引っ掛かり閉めることができない。バリアフリーの観点からもJRか市の所有地内なら、少しだけ歩道を低くすることはできすはずだ。こうした問題を当局側に訴えたが、『しばらく様子を見よう』と言うだけでナシのつぶてだ」と訴える。

  これは、国際観光都市京都の表玄関の現在の問題の一つだ。