個人タク目指せる業界に 全個協 第3回定時総会
全タク連に呼応し白タク反対決議
木村会長 激減状態の緩和 取り組み強調

(2015年8月1日付・第339号)

【東京】(一社)全国個人タクシー協会(木村忠義会長)は7月22日、東京都品川区の「品川プリンスホテル」で、第3回定時総会を開いた。

  一部役員の辞任に伴う補欠役員選出で、渥美剛志氏(=札幌・北海道支部)、村上育裕氏(=岐阜・中部支部)を理事に選出、上霜勝氏(=大阪・近畿支部)の辞任に伴い空席となっている監事については欠員とすることを了承した。

  団体功労表彰(東京都個人タクシー協会、兵庫県個人タクシー協会、香川県個人タクシー協会、熊本県個人タクシー協会)、永年勤続功労事業者表彰(48者)、マスター功労表彰(1284者)、平成26年度交通安全運動表彰団体(60団体)を代表して、前野博司・兵庫県個人タクシー協会会長が受賞した。また員外監事の藤縄暁氏に感謝状が授与された。

  木村会長は冒頭、「特定地域では、個人タクシーは今後、営業削減が俎上に上がってきて、難しい状況になると思うが、供給過剰状態が解消され、法人運転者の所得が向上し、そうした人たちが将来、個人タクシーを目指せるような状況をつくるということに構造上、取り組まなければならない」と協力を求めた。

  個人の減少対策として、「全国の個人タクシーは平成14年2月現在、4万6129両あったのが、今年4月30日現在、3万6858両となり、13年間で9270両ほど減っている。率にして20%以上の減少だ。新規参入がストップされているが、この状況がさらに続くことが余儀なくされている。こうした中、事前試験制度を4、5年前から行政にお願いしており、その後国会議員にもお願いし、一昨年改正タクシー特措法が成立したときの国会付帯決議に、個人タクシーの譲渡譲受が円滑に進むようにとの一文を盛り込んでいただいた。これを受け、国交省も取り組みを強め、平成27年度から事前試験制度が実施された。事前試験制度だけでなく、試験回数も従来年3回あったのが全国ほとんどの地域で1回になってしまっていた。これを3回に戻していただいた。我われはこの制度を活用し、激減状態から少しでも回復することが必要だ。7月現在、この制度で個人タクシーにチャレンジしている人が全国で303人。昨年度のデータでは、譲渡譲受の廃業が595人。一般廃業が846人で、死亡脱退を含めるともう少し多くなる。その中で、年齢的に譲渡可能な人たちが457人いる。こうした人たちを、どう譲渡に結び付けていくか。この取り組みが激減状態を緩和することにつながる」と呼びかけた。

  また昨年7月に東京で発覚した優良乗り場不正入構・マスター不正表示事件について「協会挙げて取り組んだ。さまざまな理事会決議、臨時決議を行い、東京社団の真摯な姿勢を内外に示し、収拾を図ってきた。行政や関係機関にたいへんな迷惑をかけ、利用者の優良乗り場への信頼、マスターズ制度に対する信頼を裏切ることになったことを、たいへん反省しており、皆さんにも迷惑や心配をかけた」と謝意を表明した。その上で、「全個協の歴史の中で、この出来事は従来な事柄の1つとして明記されなければならず、教訓にすべき」として、「全国は他山の石として自分たちが決めたことは守る」ことの徹底を確認した。

  今後の課題として①移動困難者、福祉輸送に目を配ることが大事。UD研修を個人タクシー全体で取り組む②訪日外国人が増える中、外国語対応や研修、翻訳アプリの活用で個人タクシーの役割を果たす③無免許運転や無車検、飲酒運転、優良乗り場不正入構とコンプライアンスの欠如が散見される中、資質向上、コンプライアンスの確立が最重要課題の1つ④各地で地域協議会が開かれる中、利用者利便を高める方策、マスターズ制度を基軸とした安全輸送、サービス向上など活性化策を通して個人タクシーの存在価値を高める⑤協会・協組で決めたことや行政の通達類など、さまざまな情報が事業者に浸透していないことから、役員と事業者との間に意識や認識の乖離が起きており、情報の伝達を迅速に行い、危機感を共有する――などを掲げ、「個人タクシーが同じベクトルで進むよう協力をお願いしたい」とした。