近畿で最初 神戸市域交通圏が特定地域合意
吉川会長「タクシーを蘇生」と呼びかけ
投票結果33社2505票(81・5%)

(2015年5月4日付・第331号)

【兵庫】第2回神戸市域交通圏タクシー準特定地域協議会(会長=正司健一・神戸大学大学院経営学研究科教授)が4月20日、神戸市中央区の「三宮研修センター」で開かれた。特定地域指定に関する議題の審議で、賛成側と反対側から数人が発言した後に賛否投票が行われ、全員一致で合意した。近畿で最初。

  神戸MKの青木義明社長から「特定地域になったからといって、ただちに状況は改善されない」「減車は財産権の侵害」「理解していない人が多いので、福岡のように継続審議にすべき」などの反対意見があったものの、反対意見は青木社長と同社が抱える労組のみだった。

  兵庫県タクシー協会の吉川紀興会長(西神交通社長)が冒頭、「改正タクシー特措法はタクシーを蘇生させるための法律」と特定指定への賛同を促し、青田嘉之副会長(扇弘興産社長)、全自交関西地連委員長で神戸相互タクシー労組委員長の北坂隆生氏らの「改正タクシー特措法が成立するまでの経緯を踏まえ、特定地域に指定されてから論議することは、労働条件の改善や活性化策など多数」などとする前向きな発言で押し切った。

  発言本数では特定地域賛同が圧倒的に上回った。青田副会長は青木・神戸MK社長の特定地域指定の継続審議を主張する発言に対し、「現在の準特定地域のままでは今まで以上に状況が悪くなるが、特定地域になれば少なくとも現状よりは良くなる可能性が高く、特定地域協議会で論議を重ねることが重要」と反論した。

  最初に、懸案となっていた法人タクシー事業者枠から特定地域指定合意の賛否を問う投票が行われ、構成員(委任状等含む)42社3072票中、賛成に投じたのは33社2505票(81・5%)でタクシー事業者枠で特定地域賛成が過半数を大幅に上回った。

  次に、運転者枠の構成員として出席した9労組(全自交兵庫地連、私鉄関西ハイタク労連、全自交・神戸相互タクシー労組、山陽タクシー労組、全自交・昭和交通労組、阪急タクシー労組、阪神タクシー労組、全自交・ポートグループ労組、MKグループ労連・神戸MK労組)の所属組合員数を母数とする投票が行われ、賛成多数となった。

  最後に、他の委員として出席していた兵庫県、神戸市、利用者(兵庫県消費者団体連絡協議会、神戸市消費者協会)、兵庫労働局、兵庫県警、兵庫県タクシーサービスセンターが投票(委任も含む)した結果、8委員(構成員)全員が賛成。

  投票は準特定地域協議会事務局が用意した紙に賛否を記す記名方式により行われ、事務局が投票箱を持って座席を回った。

  会長の合否について伺う番になり、正司会長が「皆さんの意向に従う」と賛成に回り、改正法で定める特定地域の合意要件を満たした。

  正司氏は近畿運輸局に合意したことを報告。これを受け、国土交通省は太田国交大臣に報告。大臣は5月中に運輸審議会に諮問する。問題がなければ7〜8月頃にも指定が答申され、地域計画策定に向け準備が行われる見通し。