4月27日開催の準特協議会巡り 協会分裂の危機
特定地域指定向け「預かり休車」導入柱に論議を
関淳一・大阪タクシー協会最高顧問  本紙に語る

(2015年4月1日付・第328号)

【大阪】締切後の3月30日現在、大阪市域交通圏タクシー準特定地域協議会構成員参加の申し込みは大タ協会員から9割余りに該当する130事業所、非会員事業者約40社のうち30社、労組は既存労働団体やワンコイン労組のほか、単組からも提出され計66団体ある。協同組合単位で改正法説明会が行われているが、25日の関協社長会では特定地域合意に反対する意見が大勢を占めたという。仮に業界が反対した場合、せっかくいただいた特定地域指定候補を業界自らが返上するかもしれない、前代未聞の事態も想定される。関淳一・大阪タクシー協会最高顧問が本紙に語った趣旨はつぎの通り。

  大タ協執行部は新法成立直後、「根もと」まで行っていなかったようだ。国交省で公示通達の草案を作る段階に直接要望が伝わらなかった。結局、大阪はおんぶにだっこで「やってくれる」という安心感があったのではないか。国会議員があそこまでやって国会で法案を通したのだから、そこに業界が情報を入れなかったら国交省は分からない。

  情報を多くもつNPOはどんどん行くから、その意見が入ってしまう。今度の場合もワンコインやエムケイの意見が入り、規制改革会議から横ヤリが入ってしまった。それはこちら側から執拗に行っていなかったからではないのか。「議員に言ってあるから」と安心していたら、議員は国会を通せば仕事は終わりだ。それが今回の事態を招いていると言えるのではないか。

  もしも大阪市域が特定地域に指定されなかったら、何のためにやってきたのか、ということになる。それだったら最初から何もやらなかった方がいい。あそこまで政治家を使って何をやっていたのか、ということになり、問題も出てくる。政治家があそこまで汗をかき、開いてみたら特定地域にならないというなら、不信感が出るのではないか。

  前回のタクシー特措法で任意の減車をしようというとき、私は協会長だったが減車をしようという意識が皆さん強かったので、関協は率先して減車に協力した。減車計画を提出するときには、当時関協理事長だった藤原氏とともに提出したぐらいだ。当時の機運は「減らさなければならない」という方向だった。本当に20%ぐらいタクシーが余っていた時代だった。

  今度は、20%減車に協力しなかった人たちがそのまま動かなかった。業界紙が私に「どう思うか」と質問したとき、「次はたいへんだと思う。減車しなかった人たちをどうするかが、大きな問題になると思う」と答えた。公平性と言っても難しい。タクシーは競争原理を取り入れたら安売り競争になり、ワンコインで留まらずめちゃくちゃなことになる。1q300円や250円が出てくるのではないか。そこから生き残るにはどうしたらいいか、ということになってくる。

  自由化になったら、義理も何もなくなり、協会もなくなってしまう。「協会があるから、皆が喧嘩になる」とバラバラになってしまう。最終的には協同組合が残り、全タク連に代表を出すか、出さないかという話になる。このまま放っておけば、大阪が最終的にそのような形になる可能性がある。そうなると関協とタクセスでまとまり、互いにいがみ合うようになってしまう。

  特定地域に指定されたら、減車しなければならないのか、というとそれだけではない。特定地域協議会で合意したら、という場合だが、預かり休車制度の創設という選択肢もある。この預かり休車制度ができたとしても、行政は預かりっぱなしということにはならないだろう。だから、預かり休車を主張したらどうか。供給削減する方法論として、減車だけということになれば財産権の問題が出てくる。

  減車だけということなら、国が減車車両を買い上げるなどしないと問題が出てくるので、それができないなら減車効果が出るようにする。我われも「預かり休車制度」を求めていかねばならない。ただしナンバープレートを返却した上で「2年以上の休車なら減車扱いになる」などの措置は必要だろう。営業方法の制限ではチェックがたいへんだ。

  全タク連は燃料サーチャージ制の研究を進めるとしているが、営収の7割が人件費というタクシー業界では、燃料費を差し引いて残る20%で何ができるのか。

  例えば、国が一定価格以上になった燃料費に対して補助をするような制度があれば、運賃は一定価格を保持することができるので、そうした視点をもって制度制定を求めることが必要だろう。(3月26日、談)