特定地域指定は秋ごろ? と観測飛ばす
富田会長 全タク連正副会長会議で言及
運転者不足の深刻さを指摘、指定に望み託す

(2014年7月11日付・第302号)

【東京】今月中にパブリックコメントが公示されるとされている特定地域の指定基準は、秋ごろ(9〜10月)の公表になりそうだ。全タク連の富田会長は7月9日の正副会長会議で規制改革会議の「邪魔」が入ったことなどを挙げ、「早く決めてほしいと思っていたが、いろいろな情勢があり、やはり時間をかけてやらなければ仕方ないな、という気がしている」と現在の心境を吐露した。世界標準運賃には言及しなかった。

  そのうえで、「東京の営収のことを言うと、地方の人に怒られるが、東京では実働実車営収は前年比プラスだが、総営収はマイナスとなっており、東京も苦しい」として、この問題を解消するには運転者の確保しかなく、どうしたら運転者が生活できる賃金になるか考えねばならないとした。

  富田会長は特定地域の指定と労働条件向上の一環としての賃金アップ、その先にある労働力の獲得と確保は密接な関係にあるとの考えを言外に示しながら、つぎのように述べた。(関係個所のみ)

  いつも言うが、頑張って特措法に従ってきたというところは、もう良くなっている、という感じになってきているが、中途半端に良くなっている。

  タクシー運転者の賃金が一般産業とあまりにも違い過ぎている。この差が相当縮まったとしたら、効果が出て、特定地域でなくても良いと言えるが、実際にはその差は縮まってこない。むしろどんどん開いている。

  全国も東京も同じだが、だいたい250万円ぐらい年間所得の差がある。これを訴えて特措法改正となった。幾分かは縮まったが、私どもの産業から人がどんどん引き抜かれている。

  この賃金で良いはずはなく、もっと頑張って、差があるとしても許容範囲の差であってほしい。

  全国ではタクシー運転者の賃金は今のままで良いという経営者もかなりいるが、自分の会社の経営は良いが、運転者の賃金は相変わらず低い。会社が儲かっているか、否かという問題ではなく、生活できるような運転者の賃金を皆さんは考えているかどうか、という6、7年前からの問題がある。運転者は文句を言わない、会社が利益上げているからいい、というには少しおかしいのではないか。そういう人にも説得していただき、全地域で指定されなければ良くならない、という気持ちで頑張ってほしい。

  何とか指定を受け、特定地域になっていけば、運賃問題もまた減休車の不公平感も業界でなくなっていく。需給のバランスも取れるようになる、と思っていたが、規制改革会議から「そんなに厳しい規制はとんでもない」というクレームが付いた。どう直せばいいのか、ということを国交省が苦労している。

  またタクシー議連の皆さんも自民党だけで170人いる大きな議連、それに公明党、民主党の議連もあり、何とか改正法が素直に業界で利用できるようにしていきたい、ということで議連の先生方に本当に一生懸命やっていただいている。

  私どもができることは、極僅かだが、一致団結して、全国の先生方にお願いして全国で適用されるよう規制改革会議に理解していただけるよう、私どもも努力していかねばならない。

  結果的に全国のタクシー運転者が、家族を背負って食べていけるような賃金がもらえるような業界にしていきたい。皆さんのお知恵と支援を宜しくお願いしたい。