阿吽の呼吸で示唆も危険
労組主張は独禁法適用外
公取委、質問に答える

(2014年2月24日付・第287号)

【大阪】大タ協の足立堅治・専務理事は2月21日の第22回理事会で、2月12日に東京・公取委で確認したことを報告した。概要はつぎの通り。

  協会として遠割を統一することは独禁法違反であることは明らかとされた。

  協同組合は中小事業者が集まり、大企業に対抗することを目的の1つにしており、協組は統一した商品を提供しなければならないので、独禁法適用除外になるのではないかという質問には、「協同組合と言えども事業者を縛ることはまかりならない」という返事があった。

  5・5遠割を7・3にするとか、9・1にするとかいうことを協同組合で議論して決めることは協組の行為に該当しないということで、独禁法適用除外の対象にはならない。関協の大阪市域交通圏におけるシェアは法人・個人全車両数の15%なので、自らの商品の価格を決めることは問題にならないのかという質問には、「5・5遠割を実施する時は、バラバラに適用してほぼ大阪府全域に広がった。個々で遠割で実施するのはいいが、協組として実施を決めれば同じように広がる。15%という小さな枠の中だが、そのようなことを決めてもらったら困る」(法8条4項に該当)との回答があった。

  また「国交省も公定幅運賃における遠割の下限割れの運賃の規制を対象から外しており、公権力を使わずに事業者自らやりなさいということであり、事業者に競争を促している」として、国交省の通達から見ても運賃の統一はいけないとの回答があった。

  協組は同じ商品を売っているではないか、という反論に対しては、「各組合員が自主的に決めたことの内容が一致しているというところまでは独禁法違反とは言えない。しかし、正式な協組の決定でなくても、阿吽の呼吸で統一的な運賃設定をしようという合意があったとされる可能性がある」として、理事長らが言わなくても組合員が阿吽の呼吸でそこへ行くことに対しては法違反とは言わないまでもリスクが高いという認識を示した。

  タクシー協会として事業計画に「運賃改定」を盛り込むだけで独禁法違反になるのか、という質問に対しては、「言うのは勝手だが、各事業者に従わさせたらいけない」との回答があった。会長が公約をして「私の言うことに従え」と言わなくても、「阿吽の呼吸で従えと言っていると同じと思われたら公取委違反」という回答もあった。

  こうしたことを述べた上で、足立専務は、「会長や理事長に指導性がないという記事が業界紙で散見されるが、それをすると公取委からやられるということがあるので、自粛してもらっている」ことを強調。労組は5・5遠割をやめて7・3にしろとか9・1にしろというのはどうか、という質問に対しては、「独禁法は事業者に対する制約なので、労組に対する制約はない」として、仮に労組に9・1にしろと言われて9・1にしても独禁法にはかからないとの認識を示した。